Que votre bonheur dure toujours.


顔を洗って、ふとあげた目に飛び込んできたのはスズラン。
「母さん、この花は?」
丁度通りかかった母を捕まえて聞く。
「温室に咲いていたのよ。」
洗濯物をカゴに入れながら、母は彼に言う。
そうして一瞬、困ったような表情を浮かべて
「綺麗な花だったから、つい飾りたくなったの」
不思議ね、と付け加えた。


ゆずるくん。
なぁに、のぞみちゃん?
これ、のぞみの好きなお花だから、ゆずるくんにもあげるね。
ありがとう、のぞみちゃん。


「どうかしたの、譲?」
花に視線をくれたまま、止まった譲に母親は不思議そうに言葉をかけた。
「いいや、なんでもないさ。」
「そう、それならいいけど。」
カゴに入れた洗濯物を、抱えて部屋を出ようとする母。
しかし急に足を止めて振り向いたかと思うと

「今日はあなたの誕生日なんだから、早く帰ってきなさいね。」
やんわりと、笑った。
「あ、うん。できるだけ早く帰るようにするよ。」
「母さん、一人息子のために料理頑張るからね。」

そう告げて、廊下を歩いてゆく母親。

兄や貴方の存在しない世界に、慣れる日はきっと来ないだろう。
俺が忘れてしまったら、本当に貴方達の存在は消えてしまうから。


ゆずるくん、おたんじょうびおめでとう。
スズランを見るたびに、俺は貴方を思い出して願うのだろう。

遙かなる時空で貴方が幸せである事を。



譲君、はぴば。
せっかく誕生日ネタの小説書いたのに、切ない系でごめんなさい。
譲君と誕生日が把瀬は、一緒なのでダブるバースデーです。
望美ちゃんのお相手は、貴方の想像に任せます。
ただ言いたいのは、譲はきっとこれで幸せなんだと。


>その思い出だけが、俺と貴方を繋ぐから。
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